マンションの玄関ドアにカーテンを取り付ける【Vol.076】
とても暖かいですよ
「カーテンを掛けましょう」
木枯らし1号が吹いて、立冬も過ぎました。これから1日1日と、寒さに向かって季節は冬を迎えます。Yさんの家では、そろそろカーテンを取り付ける時期です。カーテンを取り付けるのは、リビングルームや、寝室、個室に取り付けるものと思っていませんか?一戸建ての場合は、廊下や洗面室にも取り付ける家が増えてきましたが、Y家では玄関ドアに取り付けたのです。
木造一戸建てからマンションへと住まいを移し替えたYさんは「鍵ひとつで外出できるし、 冬の暖房費は一戸建てと比べると格段に安いみたい。 そして、夏も以外に涼しいのよ」とコンクリートの集合住宅の利点に満足していました。 しかし、そのうちに「トイレに行くのが寒くって」と言い出したのです。2回目の冬を迎えた寒い日、私はY家に伺ってみました。
玄関からリビングルームに通されると、外は冷たい風が吹いているのにほかほかと暖かく、着ていたカーディガンを脱いで、セーター一枚になりました。「外からリビングに入ってくると快適なの」とYさんは、私にお茶を勧めます。1時間ほど話をして、さてトイレを借りようとリビングのドアを開けて廊下に出た途端「あっ」と息をのみました。冷気が身体を包んだのです。この廊下を通らなければ、トイレにも浴室にも子供部屋にも行くことができません。玄関から入り、廊下を通ってリビングへと入ったときは、寒い廊下は気になりませんでした。
【Yさん宅、間取り】
それは、外の空気が廊下よりももっと冷たいためでしょう。その証拠に、玄関ドアが結露しているのです。寒い廊下は、玄関ドアからはいりこむ隙間風だったのです。「ときどきバスタオルでドアを拭いているの。そうでないと床が濡れるから」と箱の上にたたんであるバスタオルを指さしてマフラーを首に巻きながら説明しました。廊下に出るときには、マフラーを巻くのだそうです。トイレに行くとき、いちいちマフラーをするのは面倒です。
「カーテンを掛けましょう」と私。「廊下にですか?」とYさん。「いいえドアにです」マンションには機密性が高いのですが、玄関ドアのまわりには隙間があるのです。そして、築年数を経たマンション(つまり、建ててから年数の経過したマンション)のドアには新聞受けや、伝票受けなども付いているものもあるので、隙間だらけなのです。Yさんの玄関は北側の開放廊下に接しているので、余計に寒いのです。
カーテン取り付けの工夫
カーテンの取り付け方にも工夫があります。玄関ドアには、ドア枠というものがあります。壁にいきなりドアが付いているのではなく、この枠についているのです。隙間風は、ドアとドアの枠の間から入ってくるので、幅をドアよりも広めにとってドア枠いっぱいまで取り付けます。そして、高さはドア枠の上面から床面たっぷりに引きずるくらいになるよう、長さを調節します。ちょっと見た目はだらしないのですが、気にしないこと。冷たい隙間風は、ドアの下の隙間から入ってくるのですから。
【カーテンの取付け例】
カーテンを取り付けてみて
「カーテンひとつであんなに暖かいなんて」とびっくりされたYさん。「廊下用のマフラーはいらなくなりました」と喜んでいました。また、カーテンを取り付け てからは、玄関ドアの結露がなくなったとのこと。マンションの玄関ドアは鋼製のため、熱伝導率が良いので、外気の温度と室内の温度差によって結露してしまいます。そこにカーテンを取り付けたので、空気の層ができることにより、結露しにくくなるのです。「子供達に、ドアを開けっ放しにしないで、とガミガミ言わなくてもよくなりました」とのこと。トイレや浴室は、洋服の脱ぎ着をするところ。寒いと、ついあたふたと済ませてしまいます。マンションのユーティリティースペース(キッチンや洗面所に隣接して設けられる多目的空間)は、寒い玄関側に配置しているところが多いものです。こんなカーテンの使い方はいかがでしょうか。
実は私のいるアトリエ雲の事務所の玄関ドアにも、冬になると毎年カーテンをつけているのです。先日、宅配の方が「ピンポーン」と鳴らしてドアを開け、そこにカーテンが吊るされていたのを見てびっくり。さっそくまねて自宅にもカーテンを取り付けてみたとのこと。嬉しいですね。





