冬の結露の話【Vol.028】
カビの発生や、建物を傷める「冬の結露」とは?
夏に冷たいビールを、ガラスのコップに入れると、乾いていたコップの外側に水滴がつき、ガラスがくもってきます。この水滴が結露です。暖かい空気の中に含まれる水蒸気が冷たいものの表面にふれて、水滴になるのです。結露は、温度差がはげしい境目の暖かい側面につくことがわかります。

冬の住まいで、部分的に温度が低くなる室内のガラス窓や、北側の壁面、押入れなどの結露は、そのまま放っておくと、カビが発生し、建物を傷める原因になります。この結露を防ぐためには、換気をまめに行なうことはもちろんですが、水蒸気の発生を抑えることも重要です。エアコンの暖房は問題ないのですが、石油ストーブの場合、灯油を1リットル燃やすと、1リットルの水蒸気が発生すると言われています。また、1リットルの灯油を燃やすには、約8帖分の空気が必要だといわれています。
新築住宅を購入し、昨年10月入居したばかりの須永さんは、お正月に両親を呼んで新居の披露をしました。その晩、新しい客室の布団を取り出してみたところ、びっしょりと濡れていた、というのです。雨漏りもしていないのに、どうしたのでしょう?と困った様子です。客室の位置を尋ねますと、北西の角部屋で、押入れは北側の壁面だ、とのことです。
昼に西日で暖められた部屋の空気は、夜に冷やされます。最も温度差の大きいのが、北側の壁で、そこには押入れがあります。そして、客室はめったに使われないので、室内の空気は動きません。押入れは、布団がびっしり入って閉められたままで、とても澱んでいるわけですから、結露製造所になってしまっているのです。
同じ北側に面している部屋でも、リビングルームのように、人の出入りの多いところであれば、戸を開閉したり、人が行き来することによって、風が流れ、結露がしにくいのです。めったに出入りしない客室や納戸は、特にまめに換気をしなければなりません。 室内になるべく温度差を作らないことも結露対策では重要です。これには、新しいガラスやサッシが効果的です。

2枚のガラスの間に乾燥した空気を密封して、熱伝導を弱めて、外との熱移動を防ぐ複層ガラスは、ペアガラスとも呼ばれています。寒冷地に限らず、有効です。暖房費も安くなり、省エネ対策になります。ただし、このペアガラスにするリフォーム工事は大がかりな工事になることが多いです。また、マンションでは取り扱えないことがあります。 大がかりなリフォーム工事でなく簡単に付けられるものに、インナーサッシがあります。樹脂製でできており、これを現在ついているサッシの室内側に新たにつけ、二重サッシにすることで、結露ができにくくなります。ひとつ窓で6万〜11万円程度。マンション住まいの方に特におすすめです。
「賃貸の部屋に住んでいて、リフォームのできない方は、裏地つきのカーテンなどどうでしょうか。裏地がつくことによって、空気層ができ、保温性ができるのです。値段は、普通のカーテンの1.5倍くらいになりますが、遮光性もあります。私の場合、寝室の枕元にある腰高窓のカーテンは、裏地つきにし、床面まで、長くつけました。冷気が床まで降りてくるので、それまでの肩さむいからさよならです。
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