冬をあたたかく暮らす 〜その2〜 【Vol.016】
街に出て日差しの中を歩いているとうっすらと汗ばむほどなのに、道を曲がって日陰に入ったとたん、冷気がしてうら寒いと首をすくめることがあります。 家の中も同じです。日差しのある部屋はぬくぬくとしているのに、日の差さない部屋は足を踏み入れるのがいやになります。 今回も、前回に引き続き、冬を暖かく住まうリフォームをご紹介します。
リフォームをしようと思いたったとたん、皆さんは、現在住んでいる家のことをほっぽってしまい、新しいプランのことで頭がいっぱいになってしまいます。 たとえば、暖かい部屋を確保するには南側に大きな窓をつければ大丈夫、と思い込んでいませんか? そのような方達に対して私は声を大にして申し上げます。 「自分の家が一番のお手本なのですよ!」と。
まず、自分の家の間取りを書きます。
確認申請の図面がある方は、それを利用すると簡単ですが、ない場合は1センチ角の方眼用紙を使います。1センチ×2センチを畳一帖に見たてます。
窓の位置をきちんと書き入れます。
ひとつひとつの部屋を全部書き入れていきます。洗面室、浴室もお忘れなく。
1階を書き終えたら2階も書きます。
家の間取り図が出来上がったら、何枚かコピーしておきます。
このうち1階図面のコピー1枚を利用して、さあ作業開始です。
太陽は、東から出て西に沈みますので、1日に3回、10時、12時、14時にチェックします。 間取り図を持って家の中の日差しをチェックします。 そして、赤鉛筆でどの部屋に、どの長さの日差しが入ったかを入れていきます。 同じ時間、10時、12時、14時にもう1枚の図面のコピーを持って外に出ます。 太陽の光が、どの外壁に、どの窓に当たっているのかのチェックです。 そして、赤鉛筆で、日が当たっている壁と窓を塗ります。
2階建ての家は、家の中と外のチェックで大忙しですね。 1階と2階、外と内のそれぞれの図面のコピー4枚を並べてみると、新しい発見があることと思います。

私が手掛けたマンションリフォームの一例をご紹介します。 母、娘の2人暮らしのKさん。 リフォーム前は日差しが入る南側に母親の寝室と納戸があり、日中、家に一人で居る母親が一番長く過ごすリビングダイニングには全く日差しが入らない。という問題を抱えていました。 そこで、この日当たりのチェックをKさんに実践してもらうことに。
その結果、リビングダイニングへの日差しをシャットアウトしていた母親の寝室の壁を取り、南側から続く広々としたリビングダイニングへ変更。 寝るだけに使用していたという母親の寝室は、東側へと移動しました。 その為、日中でも電気をつけて過ごしていたというリビングダイニングは、日差しのたくさん入る明るく暖かい快適な空間になりました。
こうやって、改めてチェックをしてみると、頭の中で理論的に考えていた日当たりは、実際とは違うものなのです。
東の窓に朝日が当たらなかったり、北の窓に西日が差したりしていませんか?
もしも南側ぎりぎりまでお隣の家がせまってきていたら、南からの日差しは期待できません。
また、左隣の家の東側に大きな庭があったとしたら、自分の家には冬の西日が部屋の奥にまで差し込んでくるでしょう。
実はこれは私の家のこと。
私は、南側の日差しをあきらめて、西側に窓をとってお部屋の暖かさを確保しました。
1階より2階の方が、日当たりが随分良いこともわかりました。
私は今2階にリビングを移すことを計画しています。
日曜日などのお休みの日に、家族みんなで夕日を眺めながら食事をするのはおつなものではないかしら。




