洗面室の収納は、タオルも下着も洗濯機も 【Vol.008】
「何故、洗面室に洗濯機を置かなければならないのでしょうか」と、30代の主婦に言われて、「うーん」とうなってしまいました。
何故、洗面室に洗濯機を置くのでしょうか。
洗濯機が出まわりはじめた昭和30年代は、「風呂場に置いていた洗濯機で感電した」。という事故がよく新聞記事で取り上げられました。
事故の原因となったのは、タライを使うという発想で、洗濯機を風呂場に置いたからです。
感電をさけるために、今度は洗濯機は隣の脱衣場に移されました。
お風呂の残り湯を使いたいからです。
脱衣室が洗面室を兼ねるようになったときも、洗濯機は、そのまま据え置かれたのです。
では、現在の状況にあてはめたらどうでしょうか?
洗濯機が出始めた頃の衣類の素材は、綿がほとんどだったのですが、現在は、ポリエステルやアクリル性の素材が多くなっています。
残り湯は温度が低いので、ポリエステルやアクリル性のものは、汚れがうまく落ちなかったり、白いものを洗うと、黒ずんでしまうのです。

それに、お湯を、浴槽からバケツで運ぶのもたいへんです。
汚れのよく落ちる温度は42〜44℃。お風呂より高めの温度です。
私は、洗濯機には、必ずお湯を配管することにしています。
ちなみに、60℃以上になると、逆に汚れは落ちないそうです。
残り湯は、車を洗ったり、雑巾をすすぐのに使えばよいのです。
残り湯で洗濯を考えなくてよいのなら、洗面室から洗濯機を追い出しましょう。
別に家事室をつくって、そこに置けばよいのです。
しかし、私が手がけた家で、「なるほど。なるほど。」と、賛成して家事室を別につくった人は、1割にほど遠い件数です。
やっぱり計画段階で浴室と洗濯機はセットで考えてしまうので、洗面室に洗濯機が戻ってきてしまいます。
先ほどから、延々と、洗濯機を目の敵にしていますが、それは、洗面室をぐじゃぐじゃにしてしまうのが洗濯機だからです。
正確に言うと、洗濯グッズ。
洗剤、ブラシ、漂白剤、柔軟剤、そして洗濯カゴです。
駄目押しに、洗濯機からはみ出してつっ込まれた洗い物の予備群です。
入居前には、パウダールームと呼ばれていたのに。。。
洗面室の収納計画は、出ているものをなくし、その上着替えの下着も収納する計画です。

文京区のKさんの洗面室は2帖分の広さです。
思いきって、洗濯機を乾燥機内蔵のドラム式に替えました。
ドラム式の洗濯機の幅は60cmです。そのため、幅65cmのハコを天井までつくり、その中に洗濯機をすっぽり入れました。
今まで乾燥機があったところが、空になったので左側の部分を幅45cmの網カゴ引出しにし、下着と、タオル入れの収納をつくりました。
ゴチャゴチャ感もいやだし、下着がむき出しに見えるのもいやなので、網カゴ分幅45cmに扉をつけました。
そして、45cmの残り20cm部分は、むこう側、洗面台側から使う、浅い棚にしたのです。網カゴ部分は奥行き60cmありますが、それが棚部分は、幅60cmになるということです。つまり、L字型に使用する収納にしたということです。
棚部分には、洗剤、柔軟剤、漂白剤など洗濯機で使用するものを入れます。
オープン棚でも、むこう側から使用するので、正面からは直接見えません。
網カゴには4人家族の下着とくつ下、バスタオルが全部入りました。
さて網カゴは、浅いものと深いもの、中浅の3種類あります。
この配列の方法ですが、洗濯機の近く、つまり低い方から浅いカゴ、中浅、そして深いカゴの順に入れます。
なんだか反対に思いがちですが、そんなことはありません。
お風呂から出たら、まずバスタオルで身体を拭きます。
拭き終わったバスタオルは、洗濯機の中へ入れます。
次に浅いカゴに入ったパンツと下着、くつ下を取り出して身につけます。
そして中浅カゴのパジャマを取り出してその上に着ます。このカゴを取り出すときは、ちょっと、手を伸ばさないとできません。
そうです。一番上部の深いカゴの中に入っているバスタオルは、風呂に入る前、洋服を着た状態で、踏み台にあがって用意しておくと便利です。
裸で踏み台にあがって下着をとるって、ちょっとこわいですものね。
私の家では、今では下着収納なしの洗面室なんて考えられません。
それまでは、裸に、バスタオルを巻いて、寝室まで取りに行ったり、めんどうなときは、裏がえしにして身につけたりもしていました。
ドラム式の洗濯機になってから、布があまり傷まないので、たいていのものが洗えます。クリーニングに出すものが減りました。
もし洗面室が3帖分とれたなら、洗濯物も干すことのできる理想の場になるでしょうね。




