狭い庭でも大丈夫!素敵なスモールガーデンの造り方

お名前にも、大好きな“庭”という字がついている高津庭子先生は、ロンドンやイタリア、フランスなどの庭園を学んだ経験を持つ造園デザイナー。今までに、大小さまざまの庭園デザインを手がけた実績を持ち、東京の代官山にあるガーデンショップ『庭園』のオーナーをされています。 「美しい庭は人の心を癒してくれます。ガーデニングを始めた方々は、みなさん活き活きとされていますよ。」と語る高津先生に、スモールガーデン造りのポイントをお伺いしました。
スモールガーデン造りのポイントとは?

都会で暮らす方の場合、広い庭付きの邸宅を持っている方は少数。ほとんどの方が、小さな庭や、マンションのテラスでガーデニングを楽しまれているのではないでしょうか。 限られた面積のなかでガーデニングを行う場合、どうしてもゴチャゴチャとしてしまいがち。美しくスッキリと見せるためには、どのような点に気をつければよいのでしょうか?
〜Step1:庭のコンセプトを思い描く〜

「まずは、庭のコンセプトを決めることが大切です。コンセプトというのは、部屋から眺めて楽しむ庭にするのか、それとも、庭に出て植物を育てることに重点を置いた庭にするのか、といったことです。これによって庭のレイアウトも変わってくるので、第一に、どんな庭にしたいのかという“コンセプト”を決めることが大切です。ガーデニングの本や雑誌などを見て、自分のイメージに近い庭をお手本にしてみるといいですね。」 高津先生いわく、コンセプトを決定する前に『このベンチが素敵、この花がかわいい!』と言って、先に物ばかり買い揃えてしまうと、統一感のない庭になってしまうのだそう。まずはご自身の頭のなかで、どんな庭にしたいのかイメージを膨らませてみましょう。
〜Step2:ゾーンニングを行う〜
作りたい庭を頭のなかに思い描いたら、次は“ゾーンニング”。ゾーンニングとは、庭のレイアウトのことで、美しい庭造りのための骨組みといえます。
「ゾーンニングする際に大切なことは、まず、できるだけ部屋と庭の段差をなくすということ。これからリフォームするという方の場合は、この段差を取り除き、バリアフリーにすることをオススメします。段差がないと、庭も部屋もとても広く感じられますし、軒先を作っておけば、部屋履きスリッパで庭に出ることも可能。庭でゆったりと過ごす時間も多くなりますよ。あとは、少しスペースに余裕があれば、部屋と庭の境の部分に「R」と呼ばれる丸みのあるゾーンを、芝やレンガなどで作っておくとよいですね。庭に丸みがあると、とても落ち着きますし、テーブルやイスを置くスペースとしても利用できます。」
〜Step3:植物を配置する〜

庭のコンセプトを決め、ゾーンニングを済ませたら、いよいよ植物を配置していきましょう。 「植物を配置するときの最も大切なポイントは、“庭やテラスを鉢でいっぱいにしない”こと。たまに、足の踏み場もないほど置いている方がいらっしゃいますが、あれはNG。庭は、全体が一枚の絵のように見えるのが理想。だから、全体のバランスが大切なんです。ゴチャゴチャとならないためには、Step1でも申し上げたように、植物を“育てる庭”にするのか、“観賞する庭”にするのかをきちんと決めて、いらないものは切り捨てる勇気も必要です。植物を並べるときは、シェルフを用意して、背の高いものは奥に、低いものは手前に並べるのが基本です。また、高層マンションのテラスなどの場合、視界がよすぎるため、かえって庭の面積が狭く感じてしまうことがあります。その際には、目線の高さくらいの樹木をベランダのフェンス沿いに並べて視野を遮ることで、逆に広さを演出できます。
庭造りを専門業者にお願いするメリットは?

とは言え、ガーデニングや庭造りというと、初心者の方にはどうしても難しいイメージがありますよね。そんな場合には、庭造りの専門業者さんに依頼するというのも、ひとつの方法。その際には、どんな点に気をつけるとよいのでしょうか。
「依頼する業者が、ご自分のセンスにあった庭造りをしてくれるかどうかということがポイントです。ですから依頼する前には、やはりご自分で“どんな庭にしたいのか”というイメージを持ち、前もって依頼する業者の実績などをリサーチしておくことをオススメします。専門業者に依頼するメリットとしては、やはりプロですから完璧なものを作ってくれる点でしょう。ただ、すべてお任せでは愛着が湧きませんから、自分のアイディアも出し、手を加えることも大切です。例えば、ゾーンニングの部分だけプロにお願いして、レイアウトはご自分で行うというのもよいでしょう。あくまでも、庭を育てていくのはご自身ですから、ご自分でメンテナンスできる範囲の庭にすること。あまり最初から完璧なものを造りすぎないことも重要ですね。」
ガーデニング初心者の方にありがちなのが、お手入れがうまくできなかったり、植物を枯らしてしまったりして、つい自己嫌悪に陥ってしまうことなのだそう。本来ガーデニングは心を癒すためのものなのに、これでは本末転倒です。そうならないためにも、ご自分にあった無理のない庭を造るということがポイントのようです。
美しい庭を演出してくれるガーデングッズ

ガーデングッズにこだわれば、庭の雰囲気が何倍にもおしゃれになります。高津先生がプロデュースするガーデンショップ『庭園』にも、おしゃれで便利なグッズが勢ぞろいしています。

「例えば、バラのモチーフが型押しされているジョウロや鉢。レトロで趣があって、大人気の商品なんです。これがあれば、毎日の水やりが楽しくなりそうでしょう?その他、植物をうまく整理するためには、吊し型のプランターボックスを利用するといいですよ。これなら、ベランダの手すりに引っ掛けることもできて、スペースを有効活用できます。また、小さな鉢は、幅のあるプランターボックスにまとめるとスッキリします。 あとは、オーソドックスなもので構いませんからシェルフを用意して、その上に鉢を並べるようにしましょう。」

庭の雰囲気を、一段とセンスアップしてくれるガーデニンググッズたち。おしゃれで機能的なものを選びたいですね。 これからガーデニングを始める!という方も、一度失敗したけれどリベンジしたい!という方も、高津先生のアドバイスを参考にしてみてくださいね。
美しい庭を演出してくれるガーデングッズ

- コンセプトを決めてからゾーンニングを行う
- 部屋と庭の段差をなくす(バリアフリーに)
- 庭には、「R」と呼ばれる丸みのあるゾーンを作る
- 植物は置きすぎない
- 植物はシェルフを用意して、背の高いものは奥に低いものは手前に並べる
- 高層マンションのテラスの場合は、目線の高さに樹木を置き、あえて視界を遮る
- 専門業者に依頼する場合は、センスの合う業者を選ぶ
- 最初から完璧な庭を作ろうとしない
プロフィール:高津庭子(こうづ にわこ)

日本、イギリス、イタリアなどの庭園や家庭の庭造りを研究。東京農業大学造園学科に在籍後、東京・代官山に、ガーデンショップ「庭園」をオープン、株式会社庭園の代表に。多数の庭園デザインを手がけつつ、オリジナルのガーデニンググッズも販売。 雑誌、テレビなどのメディアでも活躍中








